「CanDume.js」の使い方

(2024/11/17, Version 2.5対応)
  1. はじめに
    1. このツールはWebサーバにアップロードして使用する。
      PC等のローカル環境では動作しない。
    2. 任意のファイルがアップロード可能なWebサービスであれば、ブログツール等でも利用できる(はず)。
    3. 必要に応じて、ダウンロードしたサンプルファイルや、サンプルのアップロード例もご参照。
      • ダウンロードしたファイルの中にある「SampleFiles」フォルダのファイル一式で、動作サンプルとなっている。
      • 「SampleFiles」フォルダごと、Webサーバにアップロードし、index.htmlを閲覧して動作を確認できる。
      • ツールの本体は「SampleFiles」フォルダにある「candume.js」である。
  2. 設置方法
    1. HTMLの例
      このツールではHTML5の<canvas>タグを使用するため、HTML5(正確にはHTML5が廃止された2021年時点のHTML Living Standard)で作成する。
      HTML5とHTML4.1以前が混在している場合、正常動作しない可能性がある。

      <!DOCTYPE html>
      <html lang="ja">
      (…中略…)
      <body>
      (…中略…)
      <canvas data-file="filename.csa" data-zero="0手目の表示" data-start="0"></canvas> ・・・①
      (…中略…)
      <script src="/src/candume.js" data-wm="WatarMark文字列"></script> ・・・②
      </body>
      </html>

      1. 詰将棋を表示させる位置(複数可)に、<canvas~~></canvas>を置く。
        盤面のサイズは、CSS等で指定できる。
        CSS等の指定が無い場合は、ブラウザのウィンドウ・サイズを基準に適当な大きさで表示する。
        1つのページの中の盤のサイズは、すべて同一になります。
        • 「data-file」は、棋譜情報が入った入力ファイル名。
          ファイルの場所を正しく指定する。
          (上記例は、HTMLファイルと同じディレクトリに"filename.csa"が存在する場合)
          「data-file」が無い<canvas>は、処理対象外になる。
        • 「data-file="*"」を指定すると、<canvas>と</canvas>の間の文字列を、CSA形式の棋譜として使用する。
        • 「data-zero」は、0手目局面(通常の詰将棋の初形)で右下に表示する任意の文字列を指定する。
          「data-zero」を省略すると、0手目局面の右下には詰手数を表示する。
        • 「data-start」は、最初に表示する局面(何手目の局面を表示するか)を指定する。
          例えば「data-start="15"」は最初の表示が15手目の局面になる。
          詰手数より大きな数値を指定すると、最初の表示は最終局面になる。
          「data-start」を省略すると、最初の表示は0手目になる(「data-start="0"」と同じ)。
      2. <body>~</body>の範囲の最後に、<script~~></script>を1つ置く。
        (正確にいうと、全てのcanvasより下なら良い)
        src=で、ツールの格納場所を正しく指定する。
        (上記例は、"/src"ディレクトリに"candume.js"が存在する場合)
        • 「data-wm」は、盤面を右クリック(画像コピー等のコンテキストメニュー表示)時に表示する、Watermark文字列を指定する。
          「data-wm」を省略すると、右クリック時にドメイン名を表示する。
          「data-wm=""」は、コンテキストメニューを表示しない。
      3. 同じページ内に他にcanvasタグがある等の問題がある場合は、処理対象のcanvasとscriptを<div>~~</div>で囲む。
        (例)
        <div>
        <canvas data-file="sample.csa"></canvas> ←処理対象
        <script src="/src/candume.js"></script>
        </div>
        <canvas ・・・></canvas> ←処理対象外

      4. data-fileとdata-zeroは、scriptタグで一括設定できる。
        canvasに個別設定があれば、個別設定が優先される。
        • scriptタグの中にdata-zeroを設定すると、data-zeroの設定がないcanvas全てに設定するのと同じ意味になる。
        • scriptタグの中にdata-fileを数値で設定すると、data-fileの設定がないcanvas全てに、1ずつ増加する「数値.csa」を設定するのと同じ意味になる。
          "1.txt"のように設定すると、入力ファイルの拡張子をcsaから変更する。
          (例)
          <div>
          <canvas></canvas> ←data-file="10.csa" と設定したのと同じ
          <canvas data-file="sample.csa"></canvas> ←個別の設定は有効
          <canvas></canvas> ←data-file="11.csa" と設定したのと同じ
          <script src="/src/candume.js" data-file="10"></script>
          </div>

    2. 入力ファイル
      入力ファイルは、CSA標準棋譜ファイル形式の「サブセット」である。
      「柿木将棋IX」などの一般的なソフトウェアで、CSA形式でファイルとして作成できる。
      CSA標準棋譜ファイル形式で規定されている機能のうち、下記には対応していない。
      • 2.5(1) "PI"による平手初期配置
      • 2.5(3) 駒別単独表現は、持駒の指定のみ使用可
        盤面配置は使用不可、"AL"「残りの駒すべてを持駒」は使用不可
      • 2.5(4) 手番は無視します
      • 2.6(2) 特殊な指し手は無視します
      CSA形式としてのエラー(駒配置や指し手のフォーマットエラー)があれば、コンソールに出力する(ブラウザの開発者ツールで確認できる)。 将棋のルールとしてのエラーチェックはしないので、CSA形式で表現できるなら、フェアリールールでもOK
  3. 動作の概要(ツールの操作方法)
    1. タッチスクリーン
      タッチして盤面選択。
      盤面の右半面をタッチして1手進む。左半面をタッチして1手戻る。
      タッチし続けると加速。
    2. マウス
      クリックして盤面選択。
      盤面の右半面を左ボタンで1手進む。左半面を左ボタンで1手戻る。
      押し続けると加速。
    3. キーボード
      TABキーなどで盤面選択。
      「→」キーで1手進む。「←」キーで1手戻る。押し続けると加速。
    4. 盤面の表示について
      「杏」は成香、「圭」は成桂、「全」は成銀の表示。
  4. 対応ブラウザ
  5. スタイルシートのための参考情報
    1. サンプルの「dark.css」はダークテーマの設定(文字色と背景色)のみ。
    2. 盤面は正方形で、1辺は22pxの倍数。
    3. 選択した盤面のデザインの設定には、focus疑似クラスが使用できる。
  6. サンプルのHTMLについて補足説明
    1. ビューポートの設定
      (5行目 <meta name="viewport" content="width=device-width,initial-scale=1">)
      初期表示の横幅を、ブラウザのウィンドウ横幅に合わせる設定。
      (例えば、スマホの縦長画面では、横幅を合わせた表示になる)
    2. コンテンツ・セキュリティ・ポリシー(CSP)の設定
      (6行目 <meta http-equiv="Content-Security-Policy" content="default-src 'self'">)
      自身のドメイン(self)以外からの読み込みをブロックする設定。
      (サンプルのような単純な例では、あまり意味はない)